ピコ太郎さんが違法アップロード動画がたくさんでも困らない理由
「アーン、アッポーペン」――。ヒョウ柄衣装にパンチパーマの男が、珍妙な歌で踊る「PPAP」の世界的なフィーバーが止まらない。この1分8秒の動画が投稿サイト「ユーチューブ」で公開されたのは8月25日。わずか2カ月強で再生回数は8000万回を突破した。
一発屋として終わるのかどうかが注目されているピコ太郎さんですが、YouTubeの動画再生回数がすごいことになっているのは皆さん御存知の通り。
YouTuberと言われる方々が有名になるに伴って、YouTubeの動画再生回数が多ければ多いほど収入が多いことも知られるようになりました。
と、偉そうなことを言っていますが、この業界、全く詳しくありません。
ただ、ニュースとして報道されていることの全体像は分かりますよ。
つまり、関連動画として公開されているピコ太郎さんの著作物は、その公開した方の収入になるのではなく、著作権者であるピコ太郎さんの収入として計上されるようなシステムを2007年から導入した、と。
それが、コンテンツIDと呼ばれるものらしいですね。
IDというからには、他のものと識別できる記号であり符号であるはずなので、ピコ太郎さんの著作物を発見することが出来るのでしょう。
その状況を変えたのが、ユーチューブが2007年10月に導入した「コンテンツID」だ。不正動画を効率的に見つけだし削除する仕組みとして開発されたが、オリジナルの権利者が「対抗策で稼ぐ」機能も備えていた。著作物侵害の作品に広告をつけて、その広告収入を正当な権利者が総取りする機能で、最近、その絶大な効果に気付いた音楽・映像関連企業が積極的に活用するようになっている。
具体的な仕組みはこうだ。著作権者が動画や音楽といった著作物のデータをユーチューブのシステムに登録する。ユーチューブ側では、動画であれば1コマごとに指紋のようなものを自動作成する。ユーチューブに投稿された動画もすべて指紋をとって、システムに登録されたデータと照合する。一致した場合は、投稿した人が誰であろうとも、正当な権利者の著作物とみなす。
著作権違反の違法アップロード動画を目視して削除するのではなく、システムを使うことにより著作権違反者には収益が発生しない仕組みにすることによって間接的に違法者を締め出す。
金儲けが出来ないのであれば、手間と暇をかけて動画を作成することもないですしね。